稀代の勝負師と言われる池添謙一騎手を徹底解剖!
大舞台に強く、数々の名馬とタッグを組んできた『池添謙一』。
そんな彼がどのようにして一流のジョッキーまで登りつめ、ここまで多くの勝利を重ねることができたのか。
本記事では、最近競馬に興味を持ち始めた方にもわかりやすく、以下の項目に沿って池添謙一騎手について解説していきます。
- 池添謙一とはどんな人物?
- 国内外の主な活躍・成績
- タッグを組んできた名馬たち
- 生涯年収や今後のレース予定
まずは、池添謙一騎手のプロフィールや生い立ち、現在に至るまでの経歴を紹介していこうと思います。
池添謙一のプロフィール
- 生年月日:1979年7月23日(43歳)
- 出身地:滋賀県
- 身長/体重:162cm/50kg
- 血液型:O型
- 所属:栗東
1979年に滋賀県栗東市で生まれた池添謙一は、父親が元騎手だった影響もあり幼い頃から馬が身近にいる環境で育ってきました。
同郷であり競馬界のレジェンドである武豊に憧れ、小学生の頃には騎手になりたいという夢を持っていたそうです。
競馬学校時代からデビューまで
中学生になっても乗馬を続け、1995年に競馬学校に入学します。
競馬学校の同期は9人いましたが、3年後を見据えて「同期の中で1番にならないとデビュー後の世界では通用しない」と考えていたそうです。
そんな9人の同期は誰ひとりとして留年も中退もせず、1998年に揃って卒業しました。
卒業して20年近く経った今でも集まることがあるほど仲が良いそうです。
卒業後のデビュー戦は3月1日阪神競馬第2競争でナチュラルカラーに騎乗し、6着という悔しい結果となりました。
苦しんだ初勝利からの快進撃
環境に慣れるまでに時間がかかる性格だという池添は、デビューから2週間経っても勝利することができませんでした。
そんな中で迎えた1998年3月14日の中京競馬第1レース。
タヤスソシアルに騎乗し、デビューから12レース目で待望の初勝利を挙げました。
同年7月26日には北九州記念で初めての重賞レースに騎乗し、デビューしたばかりとは思えないほどの好騎乗で重賞初騎乗初制覇の偉業を成し遂げました。
※出典:北九州記念を制した池添謙一騎手
結局この年は38勝を挙げ、JRA賞最多勝利新人騎手を受賞しました。
突然の海外レース初騎乗とその後の活躍
デビューから3年後の2001年7月13日。
池添はフランスのドーヴィル競馬場にて観客としてレースを観戦していました。
その際にレースに出場していた武豊騎手が落馬により負傷してしまい、次のレースに出場することができなくなってしまいました。
そこで白羽の矢が立ったのが観戦に訪れていた池添騎手でした。
出場予定は無かった為、レース準備をしていないどころか馬具も持っていませんでしたが、大ファンである武豊騎手の代役ができるということで池添は快諾しました。
※出典:ドーヴィルでの海外初騎乗時
これが彼の衝撃の海外デビュー戦となりました。
2002年の桜花賞ではアローキャリーに騎乗しG1初勝利を挙げると、翌2003年からはデュランダルの主戦騎手となり、スプリンターズステークスを制覇、マイルチャンピオンシップを連覇し大活躍しました。
名馬オルフェーブルとの出会い
その後も毎年のようにG1での勝利を挙げ続け、2008年からはドリームジャーニーの主戦騎手となり、翌年には有馬記念・宝塚記念を制覇して自身初となる春秋グランプリ制覇を成し遂げました。
そして2010年からは池添騎手といえばこの馬、「オルフェーブル」の主戦騎手となります。
オルフェーブルとの出会いは2009年。
「ドリームジャーニーの弟がいるから見ませんか?」というスタッフの一言だったと言います。
※出典:デビュー前のオルフェーブル
池添騎手は出会った瞬間から将来デビューするときには騎乗したいと思っていたそうです。
そんな池添の願いが通じ、2010年8月14日新潟競馬場のデビュー戦に騎乗することになりました。
オルフェーブルはスタートから強烈な末脚で先頭に立つとそのままの勢いで、1着でゴールしましたが、ゴール後も減速すること無く外ラチに激突。
池添も落馬し、手を3針縫うケガを負いました。
これが波乱万丈のオルフェーブル劇場の幕が開いた瞬間でありました。
飛躍の2011年
波乱の幕開けとなったオルフェーブルとのデビュー戦でしたが、その後は数々の偉大な記録を残します。
2011年には皐月賞を優勝した勢いのまま、7度目の挑戦であった日本ダービーも制覇し、悲願のダービージョッキーの称号を手にします。
ダービー制覇後にはこんなコメントも残しています。
また同年の菊花賞も制覇し史上最年少での牡馬クラシック3冠達成、史上6人目となる5大クラシック競争完全制覇の偉業も達成しました。
※出典:3冠達成時の写真
さらに年末の有馬記念もファン投票2位・単勝1番人気のオルフェーブルで制覇し、年間G1・6勝、重賞14勝を飾り最高の形で飛躍の年を締めくくりました。
このシーズン終了後にはこんな言葉も残しています。
「三冠、特にダービーというレースは誰もが目指している。やっぱり日本で1番大きなレースですし、勝てたことは嬉しかった。ダービージョッキーというのは特別な称号です。ダービーを勝ったから技術が上がるわけじゃない。ですが得た自信はものすごいものがあった。これは一生の財産です」
現在までの主な活躍
2013年にはオルフェーブルとの引退レース、有馬記念で後続と8馬身差をつけた圧倒的なレースを見せつけ、12万人のファンの期待に応えました。
2014年には、2000年から続いていた14年続いていた連続重賞勝利が途切れるも、2015年には史上29人目のJRA通算1万回騎乗を達成しています。
オルフェーブル引退後も、2015年ジャパンカップ・2017年桜花賞・2018年有馬記念と大きなレースをコンスタントに勝ち続け、勝負強さを見せており、中でも2018年の有馬記念では4勝目を獲得し、武豊騎手も成し遂げていない記録を達成しました。
※出典:史上初4度目の有馬記念制覇
2020年には福島記念をバイオスパークで勝利し、史上6人目のJRA全10場重賞制覇を達成、翌年には弟・池添学調教師が管理するヴィクティファルスでスプリングステークスを優勝して、騎手と調教師の兄弟による重賞制覇の快挙も成し遂げています。
今後の夢
今年で44歳を迎える池添にはこんな夢があるといいます。
それは、誰しもが認める世界最高のレース凱旋門賞に出場することです。
オルフェーブルで凱旋門賞に乗れなかったことを今でも後悔しており、「このレースに乗ることが目標であり、そこに挑戦できるような馬と巡り会えるように頑張りたい」と語っています。
年齢的にもベテランと呼ばれる域に入ってきましたが、夢への道を歩むために、今は目の前の1鞍1鞍に全力を注いでいる池添騎手の今後の活躍を応援していきましょう。
池添謙一騎手といえばこの馬・このレース!!
ここからは3冠を達成し、誰もが認める名馬オルフェーブル以外で池添騎手がタッグを組んできた馬や印象に残っているレースを紹介します。
タッグを組んだ名馬
メイケイエール
個性的でヤンチャな性格をしており、レースが始まると一生懸命になりすぎてコントロールすることが難しい馬です。
池添騎手本人も26年間の騎手人生の中でも最も難しい馬だと語っています。
未だG1での勝利は無いものの、現役の馬なので今後のレースにも期待して見ていきたいですね。
ドリームジャーニー
2008年から池添が主戦騎手を務めた馬で、体型は小柄で直線で鋭い脚を使い、終盤のスパートが特徴的な馬です。
2009年には宝塚記念を制覇した勢いのまま、池添騎手を初の有馬記念制覇に導いています。
宝塚記念と有馬記念を制したドリームジャーニーはこの年のJRA賞最優秀4歳以上牡馬に選ばれ、与えられた「夢の旅路」という馬名にふさわしい記録を残しました。
印象的なレース
2020年安田記念(G1)
グランアレグリアに騎乗して挑んだ安田記念。
第3コーナー手前で前を走る馬が蹴り上げた芝の塊を避けきれず、右目付近を直撃し、脳震盪を起こしかけるアクシデントがありながら、直線で早めの仕掛けを見せ後続との差を広げ、同レースで初勝利を飾りました。
当時日本一強いと言われていた「アーモンドアイ」を倒しての勝利は、多くの競馬ファンを熱狂させました。
池添謙一騎手の年収は?
騎手の年収は中央競馬と地方競馬でそれぞれ異なりますが、JRA騎手の平均年収は1,000万円とも言われています。
騎手には2つの働き方があり、1つめは厩舎所属で2つめはフリー所属になります。
年収の計算について
騎手の年収の計算は次のように算出できます。
- (レース賞金×5%)+レース出走手当+調教馬の調教手当
ただし、調教料は1頭数千円で1日5頭まで。平地レース賞金=5%、障害競走=7%といった決まりもあります。
年度別年収(過去10年分)
年 | 年収 | 騎手の平均 |
---|---|---|
2022年 | 9335万 | 3089万 |
2021年 | 8606万 | 3988万 |
2020年 | 9419万 | 3966万 |
2019年 | 8806万 | 3766万 |
2018年 | 1億571万 | 3948万 |
2017年 | 7995万 | 3936万 |
2016年 | 9704万 | 4019万 |
2015年 | 9605万 | 4037万 |
2014年 | 6637万 | 4041万 |
2013年 | 7780万 | 4045万 |
池添騎手の直近10年間のトータルは8億8451万円。
2021年に発表された世界のジョッキー生涯獲得賞金ランキングでも20位となっています。
またこのランキングでは上位陣を日本勢が占めており、世界的に見ても日本のジョッキーの年収の高さや競馬人気が伺えます。
まとめ
本記事で紹介した、池添謙一騎手は「平成のグランプリ男」と言われている通り、多くのG1レースで勝利してきた勝負強さが光るジョッキーでしたね。
通算1349勝を挙げ、まだまだ現役で活躍し続ける彼の夢である凱旋門賞出場を願って、これからも応援を続けていきましょう!
池添謙一騎手の今週の騎乗予定表。
日 | 会場 | レース名 | 馬名 |
---|---|---|---|
5/13 | 京都4R | 3歳未勝利 | エールレヴリー |
5/13 | 京都6R | 4歳上500万下 | カレンラファータ |
5/13 | 京都7R | 4歳上1000万下 | ベジェサ |
5/13 | 京都9R | あずさ賞 | ヨリキリ |
5/13 | 京都10R | 上加茂S | インベルシオン |
5/13 | 京都11R | 都大路SL | バジオウ |
5/14 | 東京2R | 3歳未勝利 | ショウナンバトン |
これ以外にも5月28日には注目のレース「日本ダービー」があります。
日本ダービーは3歳馬限定のレースで、競馬界全体においても、このレースで勝つことが「最高の栄誉」とされ「競馬の祭典」と称されています。
池添騎手はこのレースでデゥラエレーデに騎乗が予想されているので、生の競馬の臨場感を体験しに行って見てください!
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