中央競馬と地方競馬は何が違う?賞金やグレード・力関係を徹底解説!
どうも。管理人の福岡です。
今回ご紹介する内容は中央競馬と地方競馬の違いについて。
芝がある中央競馬に対し、地方競馬はダートコースしか無い、といった違いはご存知の方も多いでしょう。
しかし、それ以外にも様々な違いがあることをご存知でしょうか?
本記事では、中央競馬と地方競馬の異なる点について詳しく解説しています。
気になる方は是非、最後までご覧ください。
1968年11月1日生まれ。慶應義塾大学卒業。
某スポーツ新聞の競馬面を16年担当。その後、独立してフリーのライターとして活動中。競馬だけではなく、競艇・競輪関連の記事やコラムを執筆する。
競馬歴27年・競艇歴30年・競輪歴25年。趣味は海外旅行。年間10回以上は海外へ。
競艇予想サイト解体新書では全体の監修・コラムの執筆を担当。
著書『解体新書〜競馬・競艇・競輪を極めた男の13の法則〜』を出版予定。
中央競馬と地方競馬の違いについて
まずは、中央競馬と地方競馬で何が違うのか。一覧でわかりやすいようにまとめてみました。
項目 | 中央競馬 | 地方競馬 |
---|---|---|
主催 | JRA | 各自治体 |
開催場所 | 10箇所 | 17箇所 |
開催日程 | 土日・祝日開催 | 平日・土日・祝日開催 |
コース | 芝・ダート・障害 | ダート・ばんえい |
上記で挙げた以外にも様々な違いがありますが、上から順に詳しく見ていきましょう。
主催者の違い
中央競馬の開催はJRA(日本中央競馬会)が。
地方競馬は地方自治体や、地方自治体から構成される一部事務組合が主催者となり開催されています。
地方競馬の組分けは下記の通り。
主催者名 | 競馬場名 |
---|---|
帯広市 | 帯広競馬場 |
北海道 | 門別競馬場 札幌競馬場 |
岩手県競馬組合 | 盛岡競馬場 水沢競馬場 |
埼玉県浦和競馬組合 | 浦和競馬場 |
千葉県競馬組合 | 船橋競馬場 |
特別区競馬組合 | 大井競馬場 |
神奈川県川崎競馬組合 | 川崎競馬場 |
石川県 金沢市 |
金沢競馬場 |
岐阜県地方競馬組合 | 笠松競馬場 |
愛知県競馬組合 | 名古屋競馬場 中京競馬場 |
兵庫県競馬組合 | 園田競馬場 姫路競馬場 |
高知県競馬組合 | 高知競馬場 |
佐賀県競馬組合 | 佐賀競馬場 |
愛知県競馬組合のみ中央競馬に属する中京競馬場の開催も主催していましたが、2002年以降は休止中。
また、金沢競馬場のみ石川県(石川県競馬事業局)と金沢市がそれぞれ別々に主催者として開催しています。
他の地方競馬場は県、または市の運営によって開催されています。
中央競馬がJRAにより一括運営されているのに対し、地方競馬は各自自体が運営。
地方競馬全国協会(NAR)が「地方競馬の公正かつ円滑な実施の推進を図るとともに、馬の改良増殖その他畜産の振興に資すること」を目的とした業務を実施。
中央競馬をJRAが運営しているように、NARは各自自体との連携を深めているといったところでしょうか。
開催場の数について
開催場の数を比較してみましょう。
中央競馬が開催される競馬場がこちら。
都道府県 | 競馬場名 |
---|---|
北海道函館市 | 函館競馬場 |
北海道札幌市 | 札幌競馬場 |
福島県福島市 | 福島競馬場 |
新潟県新潟市 | 新潟競馬場 |
千葉県船橋市 | 中山競馬場 |
東京都府中市 | 東京競馬場 |
愛知県豊明市 | 中京競馬場 |
京都府京都市 | 京都競馬場 |
兵庫県宝塚市 | 阪神競馬場 |
福岡県北九州市 | 小倉競馬場 |
続いて、地方競馬場がこちら。
都道府県 | 競馬場名 |
---|---|
北海道帯広市 | 帯広競馬場 |
北海道沙流郡日高町 | 門別競馬場 |
岩手県盛岡市 | 盛岡競馬場 |
岩手県奥州市 | 水沢競馬場 |
埼玉県さいたま市南区 | 浦和競馬場 |
千葉県船橋市・習志野市 | 船橋競馬場 |
東京都品川区 | 大井競馬場 |
神奈川県川崎市 | 川崎競馬場 |
石川県金沢市 | 金沢競馬場 |
岐阜県羽島郡笠松町・岐南町 | 笠松競馬場 |
愛知県弥富市 | 名古屋競馬場 |
兵庫県姫路市 | 姫路競馬場 |
兵庫県尼崎市 | 園田競馬場 |
高知県高知市 | 高知競馬場 |
佐賀県鳥栖市 | 佐賀競馬場 |
中央競馬の開催場が10箇所あるのに対し、地方競馬の開催場は15箇所。
各自治体が開催しているということもあり、運営にそこまで負担がかからないのも中央競馬場より多い理由の1つでしょう。
開催日(レース日程)の違いについて
中央競馬は土日・祝日の午前から夕方頃にかけてレースが行われます。
それに対し、地方競馬では平日・土日・祝日問わず開催されることが多く、開催時間も午前中から夜にかけて行われるなど様々。
とくに中央競馬とは異なり17時以降もレースが開催されるため、昼間のレースとはまた違った雰囲気の中でレースを楽しむことができるのも魅力の1つです。
コースの違いについて
中央競馬と地方競馬ではレースが開催される際のコースも異なります。
ここからは、それぞれの設置コースと開催頻度について解説していきます。
中央競馬のコース
基本的に、土日に開催される中央競馬の競馬場では芝・ダート両方のコースが常設されており、内側にダートコース、外側に芝コースが設置されている場合が殆ど。
中央競馬の場合、1つの開催場につき1日12レースが開催されますが、芝とダートの開催割合はこのようになっています。
1日に2会場〜3会場で開催されるため開催場にもよりますが、芝とダートのレースは大体5:5くらいの割合で開催されています。
また、日曜はいずれかの会場の11Rで重賞レースが開催されるのも中央競馬ならではの特徴になります。
地方競馬のコース
地方競馬の場合、盛岡競馬場を除いた全ての開催場でダートコースのみが常設されています。
盛岡競馬場は地方競馬専用の競馬場として、日本国内で唯一ダートコースの内側に芝コースを併設。ダートコースよりも芝コースの方が高低差が大きいのも特徴となっています。
盛岡競馬場は例外として、なぜ地方競馬の競馬場ではダートコースのみが設置されているのか?
その理由は、芝の管理が大変だから。
中央競馬とは異なり、ほぼ毎日開催されている地方競馬で芝のコースが常設されていた場合、芝が傷みやすく維持費がかかります。
また、中央競馬ではぞれぞれの馬が美浦と栗東トレセンで調教を行えるものの、地方競馬の場合は競馬場に厩舎も隣接されています。そこから通常のレースが開催される競馬場のコースで日々調教が行われるため、より芝の管理が大変に。
上記のような背景から、地方競馬の競馬場では芝コースを常設していないのです。
そして、帯広競馬場では、日本国内で唯一『ばんえい競馬』が開催されています。
ばんえい競馬は、競走馬が騎手を乗せたソリを引き、その速さを競う競技。
砂の上で行われるという点はダートと同じですが、第1障害と第2障害と呼ばれる上り坂が存在すること、コースの長さが200mで固定されているなど、ばんえい競馬ならではの特徴も存在します。
グレードと賞金の違いについて
続いてグレードの違いについて、こちらも中央競馬と地方競馬に分けてそれぞれ解説していきます。
中央競馬のグレードと賞金
中央競馬におけるレースのグレードがこちら。
- GⅠ
- GⅡ
- GⅢ
この3つのグレードは主に重賞と呼ばれるレースになりますが、中でもGⅠが最も上位のグレードと位置づけられており勝つのが難しい分、賞金も高くなっています。
とくに、ジャパンカップと有馬記念は日本国内におけるレースの中でも最も賞金額が高いレースとされており、それぞれ1着馬には5億円もの賞金が与えられます。
また、日本中央競馬会の賞金体系は世界一高額とも言われており、1着賞金が2,900万円以上のレースが年間139レース。平場のレースでも最低550万円(1着馬)の賞金が与えられます。
地方競馬のグレードと賞金
地方競馬では『ダートグレード競走』と呼ばれる重賞競走が開催されています。
ダートグレード競走におけるグレードがこちら。
- GⅠ
- GⅡ
- GⅢ
- JpnⅠ
- JpnⅡ
- JpnⅢ
国際的な格付けがされているレースはGⅠ〜GⅢ。逆に国際的な格付けがされていないレースはJpnⅠ〜JpnⅢとなっています。
また、この他にもA・B・C・Dといったランクがあるのに加え、さらにその中でA1・A2・A3…といったアラビア数字、さらにさらにその中で漢数字・カタカナ、いろは順といったクラス分けがされています。
アルファベットは「A」、数字は「1」、漢数字は「一」、カタカナは「ア」、いろは順は「イ」が最高ランクとなっています。
中央競馬では獲得賞金によって昇格するのに対し、地方競馬ではレースに勝利するほか、上位入線を続け賞金を加算していけば昇格のチャンスにあります。
逆に、地方競馬では一定の期間内に各クラスに設けられた馬年齢における獲得賞金に未達の場合、降級してしまうことも。
そのため昇給のためにも、クラスを維持するためにも、1度レースに勝利した後も安定して上位に入線し続けることが重要になります。
レベルの違いについて
先程もお話したように、中央競馬では1着の賞金が最低でも550万円を超えてきます。
一方、地方競馬では地域によって1着の賞金が異なるものの、1着をとっても10万円しか獲得できないというケースも存在します。
JRAが総括している中央競馬とは異なり、地方競馬は各自治体が運営しているということもありどうしても規模が小さくなってしまうのが現状。
こうした理由から、少しでも自力がある馬ははじめから中央競馬で走らせるという馬主が多く、必然的に”中央競馬の方がレベルが高い”とされています。
反対に、能力を見込んで中央競馬でデビューさせたものの伸び悩み、地方競馬に舞台を移してレースに出走するケースも存在します。
ここまで聞くと中央競馬が圧倒的なようにも聞こえますが、中には地方でデビュー・活躍した後にJRAへ転入し、GⅠを制した名馬も存在します。
その代表として挙げられるのがオグリキャップ。
笠松競馬場の鷲見昌勇厩舎に入厩し、デビューから計12戦で10勝という圧倒的な成績を残し4歳になる頃に中央競馬へ移籍。
転入初戦のペガサスS(GⅢ)でいきなり勝利を飾った後、安田記念、マイルチャンピオンS、有馬記念といったGⅠも勝利するなど最終的に32戦22勝という華々しい活躍を収めました。
他にも、オグリキャップと同じく16戦目から中央へ転入したイナリワンや、デビューから引退まで地方所属のままフェブラリーS(東京開催)を制したメイセイオペラなどが地方競馬出身の名馬として挙げられます。
たしかにレベルは異なるかもしれませんが、デビュー後に想像以上の活躍をする馬も少なからず存在するため、こうした楽しみ方があるのも魅力の1つでしょう。
中央競馬と地方競馬所属馬の交流競走について
地方競馬において、中央競馬と他地区に所属する馬が出走可能な交流競走を『指定交流競走』と呼びます。
指定交流競走の中でもグレードレースは中央競馬でも数勝を挙げている競走馬や名だたる騎手も出場するため、地方競馬で開催されるレースの中でも注目が集まります。
また、グレードレースではない未勝利戦や1勝クラスも存在。
全てのレースにおいて、地方競馬よりも中央競馬に所属している馬の方が人気を集めるケースが殆どとなっています。
中央競馬と地方競馬の違いまとめ
同じ競馬でも、中央と地方でかなり違いがあることはおわかり頂けたでしょう。
ここまで解説してきた力関係を理解しているかしていないかで、かなり予想にも差が出てくるはず。
本記事で解説した内容を踏まえて、今後の予想に是非生かしてみて下さい。
また、「中央競馬は普段から予想しているけど地方はイマイチわからない」という方はよく当たる地方競馬予想サイトを利用することをオススメします。
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